都会の匂い

昔は地下鉄のホームでみんなタバコを吸って、線路に捨ててた。


学校で掃除の時、たまに床にダイダイ色のワックスを着けてみんなで乾拭きしてた。


金物屋でボンドのつや出しシリコンスプレーていうのを買って置いてある。

隣のお宅がレモンの香りの消臭剤なら、家は丸いテーブルにシュッとひと吹き。

キンチョールでもいいんだけど。

今度の日曜、選挙だよ

デフレが収まってきた。

インフレの頃、不動産が高かった。東京の場合、既に住んでいる人がいるので、

家を造るのには郊外へ行かないとならない。高層住宅がポツポツ出来たのが80年代。

なんで60年代にマンハッタン化しなかったのか。美濃部が居座っていた。

我々は視界不良で音もよく聞こえず、通信はラジオ、ミニコミ。

京都から始まって、東京、大阪、名古屋、神奈川、埼玉。会社と伴侶(いれば)だけの生活。

そういう人が多いんじゃないか、大都市は。


前世紀にアメリカで極まった20世紀の手段。手紙、写真、演劇、映画、レコード、雑誌。

日本ではストライクが入る前に、80年代に移行してしまったようで、せつない。

いいじゃん、20世紀の粋。

日本には21世紀の車、いい値段のチケット、喫茶店のコーヒー、オファーに応える

プレイヤーがいる。

ペンタックスSP

子どもの頃、日曜におやじに映画に連れて行ってもらうと、

帰りにレストランに寄った。「いくらまで?」などと聞くとおやじは

「おまえが払うのか」て怒るんだよね。

いつもサーロインステーキ食ってた。


中学の時、ペンタックスSPボデーを買った。小遣い貯めて、

かなりタイトだった。30000円。持ってた天体望遠鏡の接眼部の

筒がペンタックスの口径に切ってあってくっつけた。なぜSPかというと

欲しかったんだよ。

しばらく経って、おやじがカメラ屋行ってカタログ持って来いと言う。

カタログはいっぱい持ってたんで見せてやった。

俺は交換レンズが欲しかった、200mm、でも標準も欲しかった、

人情として。「レンズを買ってやる」という話になった。

俺はケチ根性だして55mmのf1.8を買ってもらった。嬉しかった。

カメラはいつか売った。


今、持ってるペンタックスは50mmのf1.4