陰が好きな人々 包帯 油紙

小学校の頃、学級の保健係なんかも順番で回ってきた。昔は日直とか週番て
いうのもあった。
「子供は風の子」「こんなのぁかすりキズだ」「都会の子はもやしっ子」
などとも言われたが、
子供の頃はちょっとケガをすると、家だと赤チンがあって塗ってもらったり
自分で塗っていた。
学校だと、保健室へ行く事になって、ケガ人が来ると
濡れた綿片をピンセットで挟んで傷口に塗って、赤チンとかを塗って、
必ずガーゼという布片を被せて、油紙というものを被せて、紙テープで
とめて、時に包帯も巻いてもらった。
小児科へ行ってもそうだった。
家庭には赤チンというものがあって、これが病気・ケガの応急処置なのだろう
と理解した。
赤チンは薬品なのだけど、「滋養」「強壮」とはまた違うもので、
学校の先生の説明などでわかったのは、バイ菌が患部にたかっている状態はよくなくて
赤チンというのは毒で、組織の腐った部分と、まだ助かる部分と、バイ菌に対し
綿に染み込んだ赤チンを一緒に塗布する。


赤チンを塗ると確かに気持ちよかった。風邪を引いて喉が痛い時は、医者でやいて
もらうと気持よかった。
こういうのは上級生になった頃、思うようになった。


その頃と保健医療、衛生の思想も変わったのか。
赤チンでなくマキロンというのが売っている。
シュッとひと吹き。
傷だらけだった昔の子どもは、赤チンや、油紙や、時に包帯をしていたの思い出した。


体の火照る部分は、陰で隠しておきたい、靴下じゃ間に合わない時。
ひざかけというのは、何を隠したい。


部屋にある適当なもの、Yシャツ。ひざの裏で第一ボタンが止まった。
第二、第三ボタンまで止めると・・スリッパが脱げる。
脚、片っぽづつやってもいい。